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歴史とは過去との対話である

これはイギリスの外交官であり歴史家であり文筆家だった「E・H・カー」の言葉。

確かカーの著書「歴とは何か」の中で出てきたと思う。


なんでこんなことを知っているかといえば、高校2年での世界史の先生が最初の授業の時に黒板に書いて説明したもので、なにやら印象に残ってしまった言葉である。


過去との対話として歴史を紐解いたり、歴史小説を読んでいくのも面白いものだ。

しかし、どこかの土地へ行き、そこから見える山の景色を見ながら「何百年も前に、この同じ場所で、この同じ景色を見た人がいる」と思うとワクワクしてしまう。


街中であっても、ちょっと古い町並みであれば「何十年も前に、この同じ場所に立っていた人がいる」とか山を歩いていれば「この辺りで行き倒れになった人もいるだろう」などと過去に思いを寄せて歩いている。


極めつけは夜空である。

星座の位置関係は変わっているだろうが、過去に遡れば数千年から数万年、それ以上の過去に思いを寄せる。



もうずっと前に、月を見ていて思ったのが、「今日と同じ月の形(月齢が同じ)を今いる場所で次にみられるのはいつだろうか?」なんてこと。

いつだと思う?

計算できることを知り、答えを知ったのが十数年前、これはメトン周期(太陽暦と太陰暦の差を修正する方法)で求められて、次回同じ場所で同じ月齢の月を見るのは19年後ということになる。


さらに、同じ月日で同じ曜日だったらどうなるか? そんなこと思わないか?

これも数学の最小公倍数で求められる。

答えは、532年先である。


だから今日、2025年9月26日の月齢は「3.3」の極細の三日月なので、それをまた9月26日に見られるのは19年後の2044年。


そして、次に9月26日金曜日に「月齢が3.3で極細の三日月」を見られるのは532年後の2557年ということになる。


これを逆に考えたら、前回の「月齢3.3」の9月26日は2006年だったし、同じ9月26日金曜日であれば1493年だったことになる。

このとき日本は室町時代で、「明応の政変」があり一部ではこれを戦国時代の始まりとする説もある。

この政変では「日本三大悪女」と呼ばれるうちの一人、日野富子も活躍したようである。


前後するが、メトン周期のメトンとは紀元前5世紀ころのギリシャ時代の天文学者の名前である。


こうやって私は過去に思いをはせ、過去と対話しているのである。


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