AIはあなたのためにネットを調べてくれている──本当にそうだろうか
- oryza63

- 1 日前
- 読了時間: 4分
最近、多くの人が「AIに聞けば、ネット上の情報を集めて、自分に合った答えを出してくれる」と感じているように思う。
オレ自身も原稿やプラン作成、情報分析などで多用している。
実際、AIの文章はとても自然で、こちらの状況を理解しているような書き方をする。
否定もせず、穏やかで、筋も通っている。
だからこそ、もう答えは出た」「AIがそう言っているなら間違いない」
と感じてしまう人も少なくない。
しかし、ここには大きな誤解・落とし穴がある。
※結論から言うと、
AIはあなたのためにネットを調べて答えを出しているわけではない。
それでも多くの人が、そう感じてしまう理由がある。
AIは本当にネットを巡回して調べているのか
まず前提として、AIはあなたのためにインターネットを巡回し、情報を集めているわけではない。
少なくとも、Google検索に表示されるいわゆる「AI解説(AI Overview)」は、
Googleの巡回ロボットが
すでに集め、整理し、評価した情報を材料にして、
それを要約・再構成して文章にしているだけ。
言い換えるなら、
AIは「調査員」ではなく編集者・解説者に近い存在なのだ。
それでも「自分に合っている」と感じてしまう理由
それなのに、なぜ多くの人が「自分のために調べてくれた答え」だと感じてしまうのか。
その理由は
1. 対話文で書かれている
AIの文章は、
「あなたの場合は」
「もしこう感じているなら」
「一般的には」
といった、個別対応しているような言い回しを多用している。
人はこれだけで「理解されている」と錯覚してしまうのである。
2. 複数サイトを横断したように見える
AIの説明は、複数の情報源をまとめた形になる。
だから、「広く調べてくれた」「偏りがなさそう」
と感じやすい。
しかし本当には、すでに“代表的”と判断された情報の集合を一つの文章にまとめているだけ。
3. 優しく、否定しない
AIは基本的に、質問者を強く否定しない。
この「安全で穏やかな語り口」が、判断を預けやすくしてしう。
なぜメンタルや対人トラブルでは危うくなるのか
メンタルや対人トラブルの問題では、状況が均等ではないことがよくある。
嘘をつく側と、信じてしまう側
支配する側と、支配される側
情報を隠す側と、説明を求める側
こうした非対称な関係は、一般論、普通の対話では見えない。
AIは、
その場の力関係
隠されている意図
長期的な操作や誘導
を検証することは一切しない。
それでも、「もっともらしい一般論」を穏やかに提示してくる。
結果として、
「私の考えすぎかもしれない」「AIがそう言うなら、私が間違っているのかも」
と、自分の感覚を引っ込めてしまう人が出てくる。
これは、ガスライティングが起きる構造と非常によく似ている。
AIが悪いのではない
AIは、
状況を整理する
言葉にならない感覚を言語化する
考えを俯瞰する
こうした用途では、非常に役立つし頼りにできる。
ただし、それはあくまで「補助的」。
なぜ「答えが出た気になる」とズレが生じるのか
AIは、
あなたの人生を生きていない
➡これまでの経緯や積み重ねを体感していない
相手と実際に対峙していない
➡表情や空気、圧力を感じ取れない
現場で起きている細かな違和感を感じ取れない
➡「何かおかしい」という感覚を検証できない
それでも、整った文章で「答え」を提示してくれる。
そのとき人は、考えなくなるのではなく、考えたつもりになってしまう。
ここが一番の落とし穴。
相談とは、本来ここから始まる
AIを使って、
状況を整理し
自分の考えを言葉にし
「ここまではAIでできる」という地点までは、とても有効だが、
本当に何が起きているのか
どこに歪みがあるのか
次に何をすべきか
ここから先は、人間同士の視点が必要になってくる。
自分が実際にいろいろな形で利用していて「答えの揺らぎ」というか「前回とは違う答え」が返ってくることがよくあるので、AI自身に
なんでそうなるか
どういう仕組みなのか
答えはどこから持ってくるのか
どういう質問の仕方なら安定するのか
を質問したら「そういうことか」と妙に納得したので今回はちょっと書いてみた。
また、相談者の中には「こちらの回答がAIの答えに似通っている」と言ってくる人もいる。
そりゃ当然で、検索データの平均値を出してくるわけだからそうなる。
それにメンタル系の問題はネット上にいろいろ書かれているし、どれも似たような話ばかりだから当然だ。
うちで出しているような「おかしい」「異常」といった事例を見たことが無い人がまとめサイトや症例集から持ってくるから平均値から外れたような事例はお目にかかれないのである。





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