「くだらない」と思う人は人間の本質を知らない。
人間は一人では生きていけないし、孤独には耐えられないものである。
セックスを含むスキンシップの不足は人間に孤独や孤立感を生み出す。
スキンシップといっても「肌の接触」だけでなく、会話や理解、容認や肯定といったものである。
これらが減ってくると疎外感を生み出し孤立感が深まってしまう。
よくダンナが浮気して妻を蔑ろ(ないがしろ:軽んじる)にして好き勝手にした結果、妻が不倫に走るという構図があるが、事はそんな簡単なものでもなかろう。
「自分を理解してくれる人」を求めた結果、そういう関係になっただけというケースの方が多いと思う。
であるなら、不倫した妻が悪いのではなく、そういう結果を招いた夫、作り出した夫の方が重罪だろう。
人は「見える部分」だけを見て事の真相を語ろうとするが、もっと奥深い所に諸悪の根源がある。
男は浮気に走っても非難されるが「女」が浮気した時よりも集中砲火を浴びる割合は少ない。
セックス関連の調査をしている団体の発表では「浮気や不倫している、またはその経験がある人の割合」は男女共に4~5割だそうだ。
その原因については分からないが、もしスキンシップや理解の不足ということであれば、この先もっと増えるのではないだろうか。
浮気調査してきたダンナの中にも、家では引きこもり、会話がない、顔を見ない、目を合わせないというのがけっこういた。
昔、心理学関連の話しで「zilch(ジルチ)」というのを聞いた。
これは「何もない、ゼロ、重要でない、取るに足らない」という意味で、相手に対してこういった価値観で対応している事を指していた。
今だと「好きの反対は嫌い、ではなく無視」というものだ。
他人に対して無関心という人が増えているようだが、そんな人は「ジルチ」として他人を見ていて、それを自分の配偶者にも使っている。
こうなってきたら、そりゃ「他に理解者を求めたくなる」に決まっているわ。
男女どちらにこういった人が多いかは分からないが、男の方に多いような気がする。
となると「他に理解者を求める」という行動は今後も増えるのは確実のように思える。
対人関係の基本、相手との会話がうまくいくには「私はあなたの話しに興味があります」「あなたに興味があります」という態度なのだが、これができない人が多い。
となると他人に興味が無い、だから人との関わりができない、煩わしいとなってジルチになるのだろう。
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