DVが酷いと「事件」として扱われることになる。
暴行とか傷害といった案件で被害者である妻が「告訴」、つまり警察に事件として扱ってくれと申告すると事件となる。
加害者である夫が事件を避けるには「示談」に持ち込んで防ぐ手もあるが、事件化した方がいい。
警察に被害届を出して事件化すると、警察は正式な捜査を始めることになる。
ブン殴られたりして、DVで110番して警察が来て、被害者の事情聴取をしてその内容がDV事案に該当すれば警官が被害者である奥さんに対して「告訴しますか?」とか「告訴した方がいいよ」と進言することもよくある。
「はい」と答えると、今ブン殴られたのであれば「現行犯逮捕」となって夫は連れていかれる。
よく聞く「通常逮捕」というのは後から裁判所の逮捕令状を持って被疑者の元に行って捕まえること。
現場で申告を受けたら現行犯である。
ここら辺を食らう夫のケースはちょくちょく起きている。
大変なのが「後から」告訴するケース。
つまり時間が経ってからということで、数ヵ月ということがよくある。
そうなると警察も証拠固めに手間取るので時間がかかる。
警察は捕まえても起訴まで持ち込めないと内部評価が落ちるので、告訴して受理するのであれば持ち込める算段が付いたと思える。
被害者から供述を取って捜査して加害者からも供述を取って、さらに捜査して証拠を固めるのだが、ここに時間が掛かる事が多い。
そんな苦労を乗り越えたら今度は警察が検察へ「捜査してコイツが悪いことが分かったから、検察さん次の段階お願いしますよ」といった感じで、事件を処理する権限と責任が警察から検察に移ること「送検」となる。
検察へ権限が移る送検をさると、同じような捜査や調査を検察がする。
ここで検察官がまとめ上げて裁判へ持ち込むという段取りになっていく。
よく「前科・前歴」という言葉を聞くが、
前科とは、
裁判で有罪判決を受けた場合。
前歴とは、
捜査機関に犯罪の疑いをかけられて、捜査の対象にされた経歴のこと、である。
オレが扱った案件ではDVで裁判まで行ったケースは無かったが、現行犯逮捕で警察署に10日間勾留、つまり警察の留置場に入っていた夫がいた。
釈放される時には「身柄引受人」が絶対に必要なので、身内が警察に出向いて連れ出してもらうのであるが、この時の引受人は被害者である奥さんであった。
自分がボコボコにした相手が来てもらわないと留置場から出られない、というみっともないものであった。
その他、1日程度つまり「一泊」というのだったら数人いた。
DVも内容次第ではエライ事件に発展することもあるので、警官に「告訴しますか」と聞かれたら「します」という返事が一番ベストだとオレは思うのだがどうだろうか?
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