俗に言う「戸籍が汚れる」というのは書き込みが増えてゴチャゴチャしている戸籍のこと。
昔の手書き時代の戸籍を見ると、あちこちバツ印が付いて見にくくなっているし、小さい文字でペン字なので分かりにくくなり、こんな言い方をした。
後妻業だと結婚離婚を繰り返しても、その都度新しい戸籍になるので汚れることはないが、養子縁組はゴチャチャしてくる。
養子に入る当人は汚れないが、養子を迎えた人の戸籍はどんどん追加記入が増える。
なんで養子にするかというと、一番多いのが相続税を減らす目的のようだ。
それはそれでいいのだが、中にはどういう目的なのかよく分からないものもある。
高齢になった兄が妹の養子に入っている、夫と妻が夫の親の養子になっている、高齢で再婚を親族から止められた男性が妹の養子になり、再婚しようとした相手女性もその妹の養子になっている、なんてのもあった。
事情が絡んで大人になっての養子縁組というのが多いが、養子になった当人達は「なんで養子なのか?」という理由を知らなかったり、覚えていなかったりする。
今まで明解に「相続対策ですよ」なんて答えた人はまったくおらず、皆が「何でだろうね」「そう言われてしたんだよね」くらいしか言えない人ばかりであった。
養子になると当然だが、相手の戸籍に入り苗字が変わる。
養子縁組解消すれば元に戻るのだが、この出入りがやたらとある戸籍を時々見かける。
昔はこれを悪用して、サラ金から金を借りまくる手口もあったらしい。
調査で他人の戸籍を追い掛けていくと「こんな」のが出て来て「謎解き」のようになってくることもある。
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