この間「ふと」思い出した言葉がある。
そんな訳でまたまた方言の話しを少ししてみる。
思い出したのは「ニシ」という言葉だ。
20歳の頃、学校の友達が「知っているか?」と言って教えてくれたもので、千葉県辺りの言い回しで「君、あなた、オマエ」という意味。
茨城とかの北関東周辺でも使われるようだが、今はどうだろう?
近所に夫婦でやってるパン屋があって、時々買いにいくのだがそこの奥さんが学生時代に北海道の室蘭にいた。
オレも室蘭に憧れた時期があるので、毎回のように室蘭ネタで話が盛り上がっている。
そこで使っていた言葉で「とんしゃ」と言うのがあったそうだ。
調べてみると「とんしゃ」は一説には「屯車」と書くようで、タクシーの事。
今は使う人は少ないようだ。
北海道弁では「ぺったらこい」というのがある。
これは「平べったい」。
他に、たまに聞くのが「じょっぴんかる」で「鍵を掛ける」である。
「かっちゃく」は、「搔きむしる」とか「引っ掻く」という意味で使われる。
他の土地の言葉では、静岡の浜松当たりでは「~だもんで」というのがある。
「今日は寝坊したもんで~」とか「買ってきたもんで~」てな感じで使う。
これは使う人も多く、浜松辺りの標準的な言葉である。
茨城には「いや~どうも」というのがある。
「こんにちは、さよなら、またこんど、ありがとう」その他いろいろな場面で使われる便利言葉である。
似たような言葉だと青森の「へば」がある。
これは「それじゃ、では、こんにちは、さよなら」等、その他いろいろな場面で使える。
「へば、失礼します」、それでは失礼します。
「へば、入ります」、はい、入ります。
「へば」、じゃ~ね、バイバイ、さよなら。
無数にバージョンがあって多用途な言葉だ。
あと、青森は「~こ」と付ける事がある。
「絵を描いて」が「絵っこ描いて~」、「リンゴ」が「リンゴっこ」、「童(わらし:子供の事」が「童っこ」、「べご(牛)」が「べごっこ」だったりする。
青森は方言が3つに分かれているが、どれも一般では「津軽弁」とされている。
その津軽弁には「一文字」だけの言葉が多い。
代表的なのが「ケ」である。
「ケ」の例としては
1.お粥、ご飯
2.ください、ちょうだい
3.~だそうだ(だそうです)
4.~ということ、~とのこと
5.食う、食べる
6.食べてください、食べなさい、食べていいよ、
7.心配
8.痒い(かゆい)
まだまだあるが、この辺にしておく。
よくネタとして出るのが、「ケケ」である。
「ご飯食べな、お粥食べな」もあるが、「「ご飯下さい」にもなる。
文の前後関係で判断するしかない。
津軽弁はややこしい。
お腹の調子が悪いことは「ニヤニヤする」だったり、
何となくスッキリしない事を「あずましくない」と言う。
さらに青森は方言が3つに分かれていて、土地が変わると言葉がだいぶ違っている。
そのため、弘前大学医学部では「津軽弁講座」があったりする。
地方から弘大の医学部に入った人は当然だが、県内でも場所によって言葉が違うので「言語学習」が必要なのだそうだ。
とはいっても完全にマスターすることは不可能らしいので、青森で開業するとなると苦労するだろうな。
これと似ているのが、秋田弁の「ネ」だ。
用法や活用が複雑である。
よく言われるネタとしては「ネネネ」がある。
これは「ね:寝る」、「ね:無い」、「ね:~じゃない」の複合で意味は「寝ないじゃない!」となる。
朝起きるのが苦手な人に「だってあんた、いつもねねね~」と使う。
書いて行くとキリ無いので、今日はこの辺にしよう、「へば!」。
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