自己愛が強すぎる人というのはあらゆる場所に出てきて、そこにいる人ばかりか、いろいろな人を攻撃したり、迷惑を掛けたりと、ストレスを掛けてきます。
外見だけではまったく判りません。
マトモな人と思っていた、普通の人だと思っていた、と言う人はたくさんいます。
それに騙されて付き合ってしまったり、結婚してしまったり。
その外見に騙されて、友達になってしまったり、家に呼んでしまったり。
有能そうな話し方に騙されて、部下として仕事を頑張ってしまったり。
接点を持ってしまった人は、早く離れるのが一番と言われます。
まだ接点を持っていない、会ったことがない、と言う人は餌食にならないように気を付けてください。
自己愛性パーソナリティー障害傾向の人は次の6つの行動や言動が代表的なものといえます。
これが出て入ればズバリその通り、または、怪しいといってもいいでしょう。
1.人の向上心や意欲を失わせる
2.陰で批判する
3.弱者を演じて、甘い汁を吸い続ける
4.自分の利益追求だけを目的にして生き続ける
5.能力のある人を演じて、組織やグループを自分の思いのままにする
6.恐怖で皆を従わせ、組織やグループを自分の思いのままにする
これを聞いただけで、トンデモナイ人ということが想像できます。
しかし、それでも相手の罠に嵌って、逃げ出せなくなる人が後を絶ちません。
では一つずつ説明します。
1.人の向上心や意欲を失わせる
そんなことをして「何になるよ」、「やってもムダだよ」、そんな勉強はムダだ、努力するヤツはバカだ、といって批判、というよりも攻撃してきます。
家族や夫婦の場合であれば、子供の夢を壊す、妻の自立を阻むといったものです。
そんなことはやめておけ、オマエには無理だ、あの学校に合格するはずがない、といった言葉に始まり、そんなことをしても何の得にもならない、夢だけで生きてはいけない、といって攻撃します。
奥さんに対しては、そんなパートは時給が安すぎる、拘束時間が長くてムリだろう、オマエにはそんな仕事はムリだ、などと言って、仕事をすることへの意欲を打ち砕きます。
離婚を言い出せば、オマエがやって行ける訳がない、年を取り過ぎて、どこも雇う訳がない、オマエのために忠告してやってるんだ、など言い出します。
こうやって、相手の将来をぶち壊して、自分の言いなりになる人間を作り出していると言えます。
2.陰で批判する
直接言うのではなく、周囲の人に、あんなことを言うからダメなんだよ、あの人のやりかたじゃ無理だね、あれじゃ、みんなついてこないね、人の気持ちが判っていない、などと言い、間接的に批判をしたり、足を引っ張る人もいます。
つまりは、いろいろな形でターゲットと定めた相手のやり方、方針、考え方、存在を批判し攻撃するのです。
相手をけなして、否定して、自分がその地位に就こうとするケースは職場で見られることがありますが、小さなグループでも周囲の人にあなたが言っていた意見をふくらませて、批判的に言いまわる人もいます。
その場所から、追い出して、自分がそのポジションに座ろうとしたり、精神的に攻撃して手下にしてしまう、ストレスを掛けて自滅させる、そのために言いふらしていると言えます。
どうして本人に直接言わないのでしょうか?
それは、本人に言うよりも、追い落とすには効果的だからです。
追い落とす、つまり、貶める、みんなからの評価を下げるための行動だからです。
あれじゃダメだよ、と言われると、スグに否定されることもあるでしょうが、往々にして、皆が心の奥底で思っていることを言葉にすることで、「それもそうだな」、「よく言ってくれた」といった思いを持たせ、だんだんと皆が持っていた評価のレベルを下げさせます。
ターゲットの評価が下がると同時に、批判する自己愛者の評価は少しづつ上がってきます。
そうなって来たとき、今度は、「自分だったらこうする」、「自分のアイデアはこれだ」と言い出します。
つまり、周囲に賛同者ができて、一定数を越えたと思われる時点で、あからさまな攻撃に変える訳です。
3.弱者を演じて、甘い汁を吸い続ける
歳をとっている、情報に疎い、体が不自由、病気をしている、体に障害がある、など、いろいろな形で弱者を演じて、人の善意を利用する人もいます。
本当に困っている人、不便を感じている人とは違い、それを演じることで社会的な利益を受けることを目指しています。
助けてくれる人が余りいない、善意が少ない段階では、「私が我慢すれば済むこと」といって、世間からの冷たい仕打ちに耐え続ける弱者というイメージを作ります。
そうすることで、助けを断る人に「悪人」「冷たい人」「弱者を切り捨てる酷い人間」といったイメージを植え付けます。
また、彼等は、弱者を演じますが、その反面、本当の弱者に対しては横柄で威圧的な態度、その存在を否定する言葉を発することがよくあります。
その現場を見たり、言動を聞いたりすれば、弱者であることを利用しているのがよく判るはずです。
4.自分の利益追求だけを目的にして生き続ける
儲かるなら何をしてもいい、人を騙して儲かるならどんどん騙すべきだ、といった考えです。
周囲の人は、金を自分に貢ぐためにいる、騙してもらいたいと思っているとさえ考えています。
結婚サギもこれに該当します。
5.能力のある人を演じて、組織やグループを自分の思いのままにする
一見、理論的で科学的なことを言っていますが、テレビや雑誌で見たり気いたりしたことばかり、誰かの受け売りで話します。
話し自体もよく聞いていくと、ホントかよと思うようなインチキ科学や、インチキ理論、また、理論自体も土台から間違っていることがよくあります。
しかし、話し方が堂々として、皆を諭すように話すので能力のある人、と勘違いされることもしばしばあります。
堂々と話し、皆に指示を出している自分はカッコいい、惚れ惚れする、と思っていて、正にナルシストです。
パット見は能力が高そうですが複雑なこと、深い話しは、はぐらかして避けたり、自分で考えろ、などと言って深入りしないようにします。
時には、相手が知らない、判らない、理解できない点をあげつらって、「ちょっと勉強が足りないね」等と言った嫌味を言って、相手を貶めるようなことをさり気なくします。
6.恐怖で皆を従わせ、組織やグループを自分の思いのままにする
感情の爆発は自己愛性ばかりでなく、各種パーソナリティー障害の特徴です。
この感情爆発を使って、周囲の人を攻撃することで、恐怖をまき散らします。
キレて騒ぐと大抵の人は、恐い人と思います。
しかもそれだけではなく、攻撃的な言葉をたくさん使い、時にはモノに当たり散らして、アブナイ人、と言う印象も作り出します。
外見、表情、挙動、話し方、使う言葉、を使って「逆らうと何をするかワカラナイ人」というイメージを作り、言うことを聞かせる方向に持っていきます。
また、自己愛性パーソナリティー障害の場合、もう一つの特徴として、大物とのつながりを強調して、「オレのバックには〇〇がいる」などと言い出します。
事実かどうかは関係ないし、誰もそれを確認できませんから、言った者勝ちです。
もし本当にバックがいて、脅しを掛けているのであれば、自己愛性というよりも反社会性パーソナリティー障害の方かもしれません。
暴力的な言動、それをイメージさせるような外見や服装、持ち物を特に好んでいて、そういったモノを小道具として使いますが、その姿に内心惚れ惚れとしてカッコいいと思っています。
こうやって、いろいろな形で他人を攻撃する自己愛性パーソナリティー障害ですが、基本の考えは、他人は自分に奉仕するためにいる、支配されたいと思っている、すべての人は自分の手下、といったものです。
だから、反論や反撃に対しては物凄く反発します。
言って見れば、「オマエ達はそんな身分ではない」とでも思っているようです。
また彼等の言っていることに矛盾や間違いがあって、それを指摘したとしても、何とも思いません。
「ゴメン間違ってた」、等と言うはずはないし、間違えを指摘されて恥ずかしい、という気持ちもありません。
指摘されたら、その場凌ぎの新しい理屈を作って煙に撒きます。
彼等の話し、理屈には、謎の理論がよく出てきます。
他人がやると批判するが、自分がする時は何とも思わない。
あっちが使うモノは悪だが、我々のものは善。
法律的にはマズいが、自分がするのは許される。
倫理的にはマズいが、自分だけは許される。
論理破綻したものでも、自分だけはOKといった、この謎理論を使って逃げてしまいます。
自己愛性パーソナリティー障害では、他人を攻撃する時や、自分の理想や願望を実現しようとする時、さらに人を支配して手下にしようとしたり、手下と見ている時には、このようなすぐに「それ」と判る行動をしています。
たとえ、その行動の意味が判らなかったとしても、敵意や何かの意思を持っているのは判るはずです。
攻撃なのか利用なのか、判らなくても、悪意を持っているのは何となくわかるはずです。
気を付けましょう。
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