昔は、結婚しようとする時、相手と結納する前とかに「相手の素性調査」を入れる事が多かった。
興信所に依頼して結婚相手に関しての情報を探るアレである。
興信所というのはこういった「結婚前調査」をするのが専門ともいえるもので、それがいつの間にか探偵という業種に組み込まれていった、と聞いたことがある。
興信所は相手やその家族、親族に関しての調査をしてくる。
昔はいろいろな手を使って「調べ放題」だったから、資産、評判、学歴、犯歴など、なんだかんだと集めて来ていた。
親族一同の素性だって調べるし過去も調べたようだ。
そんなことしてどうする? いくら掛かる? と思うだろう。
調べてどうする?というのは「不良分子」を一族に混入させないためのフィルタリング作業。
将来、問題が起きたら困るし、名家となれば一族揃ってうるさいだろうし。
して費用は?といえば、今と物価は違うし情報保護で集めにくいという事情もあるが、
50万~200万円くらいという話しを聞いたことがある。
物価だけで比べたら200万~600万くらいの価値か?
そして今の情報料から考えたら1000万越えになるだろうな。
今時そんな事をする家はないだろう、と思うかもしれないが「いる」のである。
同じ調査内容ではなく、ズバリ「戸籍調査」である。
戸籍なんて「本籍地変更」すれば、本人を戸籍筆頭者にして新しいものが作られる。
ということは、その戸籍には過去の結婚履歴や子供の有無は出てこない。
男でも女でも、これで「戸籍クリーニング」してるのがいる。
特に女に多い。
それを調べるのである。
離婚してたらその回数だけ「戸籍筆頭者」になって、新しい戸籍が作られている可能性が高い。
必要なのは、両親が結婚した時に作られた戸籍である。
そこには当人の出生が記録され、やがて当人が結婚して親の戸籍から抜け、結婚相手との新戸籍が作られる。
今現在からどんどん遡って親の戸籍に辿り着くのである。
もちろん、相手がそれを出して来たなら問題ないが、危ない相手はそれを隠して、今のものしか見せない。
「オッサンやオバハンくらいしか、そんなの隠さんだろ」と思うだろうが、20代だっているんだよ。
10代後半で結婚して子供が生まれて離婚して夫が引き取って、というケースもあった。
50代で再婚しようとした女性は、「バツ3」を隠していた。
後妻業であればその「バツ」が「死別」になっている事もある。
住民票の移動が激しいのもいたし、突拍子もない地域へ移動していたのもいる。
ちなみに、相手の籍に入ると苗字が変わるが、離婚して苗字を選択する時には「今のまま」か「前」の苗字しか選択できない。
だから、「Aさん」が結婚して「Bさん」になり離婚したら「AかB」を選択する。
これが、「Aさん」が結婚して「Bさん」になり苗字を「B」のままにして、今度は「Cさん」と結婚し離婚した場合、大元の「Aさん」には戻れず「BかC]という苗字の選択になる。
調査対象がこれだった事もある。
苗字が3つ出てくるとややこしくてイカン。
本人はどうやって整理しているのだろうか? と思ってしまう。
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