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執筆者の写真oryza63

現地で待ち伏せして「来る」事を確認する依頼

更新日:6月28日

尾行してどこへ行くか確認する、誰と合流するか確認する、といった依頼は探偵としては普通にあるものだ。

しかしオレの場合、「●●へ行くから、そこで誰と一緒か確認して欲しい」というものが来る。

出張や旅行予定・行程が分かっているケースでは「現地待ち伏せ」というものがある。

予定到着時刻に安心していると「裏をかかれる」ので、少なくともその3時間前から現場でスタンバイである。

そして現れなくても3時間くらいは待ち続けるので、都合6時間くらいである。


これもあちこち行った。

空港の到着ロビー、駅の改札口は当然として、予定や行程から推測される場所を依頼人と電話で相談確認しながら移動していく。

仕事の出張ならいいが、観光旅行だと移動が大変である。


ボーダー傾向のターゲットだと予定表を細かく作っている事が多く、行先も詳しくなっているのでそれに合わせて移動していくのだが、以前京都で追いかけた時は苦労した。

京都駅のある場所で5時間張込み、電車で次の場所である下賀茂神社、周辺の店を見回り、発見できずまたまた電車で京都駅へ向かい、そこから予約されている観光ホテル周辺をうろつき回り、夕方になってロビーでやって来るのを待ち伏せし、22時過ぎまでそこで張込み。23時くらいに「今日は終了」という連絡を貰い、自分が予約した宿へ電車で戻るという1日であった。


他に待ち伏せた場所は広島駅、東広島駅、大阪天王寺駅、大阪梅田の地下街の某店、伊丹空港、千歳空港、新潟の長岡駅、長野駅と松本駅、熱海駅、福島駅、郡山駅、信越本線の某駅、軽井沢駅、札幌ススキノの某店、名古屋プリンセス通りの某店等々。


これが観光地となるともっと大変になる。

さっきのように「●●の神社」から「●●の店」等という事もあるが、電車であちこち振り回され、食事もせずに行ったり来たりして探し回る事もある。


ホテル関連だと、ラブホもあるが有名ホテルの方が多い。

一泊一人10万円からといった所が多かった。

レストランというのもあったが、ターゲットが来るのを見張るだけである。


飲食店が多い所で待ち伏せすると「匂い」で空腹感が増してクラクラしてくる事が多い。

焼肉、ウナギなどはその典型だし、和食店だとゴマ油の香りが刺激する。

洋食となるとバターや油の匂いが漂ってきて食べずに張込む身としては辛い。


こちらとしては、相手の行動が分からない状態なので依頼人からの連絡だけが頼りである。

電車などの予約状況や変更についても調べて送ってくれる人もいたが、スパイとしての能力バツグンである。

そんな人達は、ここまでして見つからなかったとしても責めてこない(当然であろう)。

暫くすると「汚名挽回」なのか再度依頼してくるのである。


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