こういう状況で調査の面談をすると高確率で依頼人である奥さんが泣き出してしまう。
それも当然であろう。
どの人も初めての浮気被害だからショックは大きい。
中には２回目だ３回目だという人もいるが、情けなくて泣きだす人、諦めて泣き出す人もいる。
回数に関係なく「怒り、ショック、諦め、悔しさ」がある。
対して不倫カップルの場合はどうか？というと、これも似たようなものである。
ただ、泣くことは余り無く怒りが凄く大きい、という違いはある。
不倫カップルといってもだいたいが４０～５０代で、しかも女性はシングル（バツイチもいるが）男性は既婚者という組み合わせがほとんど。
「妻とは離婚して一緒になろう」なんて言って付き合っている男もそれなりにいるが、多くは遊びという感覚である。
最初はお互い遊びだったが、そのうち女性の方が本気になることもよくある。
そしてたとえ遊びであったとしても、男が他の女性と付き合い始め二股三股交際になってくると嫉妬するのが女性の本質である。
浮気しているのを奥さんに隠し、さらに不倫相手にも他に相手がいることを隠して遊んでいるのだが、「悪は栄えず」の格言通りでそのうちバレるのが世の常である。
奥さんにバレるのが先か、不倫相手にバレるのが先か、それとも相手女性のダンナにバレるのが先か、ということになって相手が増えるたびに危険度は幾何級数的に増していくことになる。
最悪の場合は、関係者全員にバレてそれぞれが探偵を使って調べたり、ということにも成りかねない。
さて、そんなことは置いておいて不倫女性が浮気された時には、奥さんと同じように怒りが出て来る。
それ以外に嫉妬が出て来る、そして人によっては「男をいたぶってやる」という気持ちが物凄く強くなる。
結婚するつもりでいた相手が二股三股していることに怒って、不肖の探偵に３年余り追跡させた女性もいる。
この時は断続的に依頼が来ていたが、総額としては普通の浮気調査以上になった。
不倫相手の二股三股に怒って徹底調査を依頼してきて、その相手となっていた女性全員の素性を暴いて、全員に鉄槌を下した女性もいた。
また、二股不倫する男を尾行監視してその映像を奥さんやその両親、職場にまで送った女性もいた。
嫌がらせ、脅迫行為すれすれの際どい攻撃であるが、実際にこうした仕返しをする女性はいるのである。
普通の会社員、公務員ばかりでなく風俗業でもいるし水商売でもいる。
浮気も夫婦間なら正式な形で慰謝料や財産分与というのがあるが、不倫となるとそんなものがない。
ただ、こういった関係での慰謝料請求を受け付けている弁護士も世の中にはいるのである。
どんな額を請求しているのかは知らないが、その話は聞いている。
不倫での仕返しは夫婦間の浮気でのそれよりもキツく、精神的に相当なダメージを与えるようで、かなりやせ細ってしまった男は何人も見てきた。
これの立場が逆ならどうだろう？と考えてみると、あっさり捨てる男もいれば、執拗について回ってストーカーになってしまうかのどちらかだろう。
女性もストーカーのようなものかもしれないが、そこに探偵というのを挟んでいるのがミソである。
遊びたいなら覚悟を決める事、または、絶対に誰にも知られないようにすることだ。
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