東海道中膝栗毛は江戸時代後半近く(1800年頃)に出版された本。
中学の歴史でも出てきたが、内容なんてほとんど知らない人が多いと思う。
主人公は弥次郎兵衛と喜多八という2人のオッサンである。
二人は江戸の長屋で二人暮らしだが、いろいろあって「伊勢参り」の旅に出る。
その旅先でいろんな事件を巻き起こすというもので、かなりの反響を呼びベストセラーになった。
この本の最大の特色は「弥次郎兵衛と喜多八」という二人のオッサンの関係。
なにせ「ホモカップル」の旅行記という珍しい設定だ。
弥次さんは「いい加減な五十のオッサン」、喜多さんは陰間茶屋、男向け風俗で働く三十のオッサンである。
陰間も20歳を超えて来ると、男だけではなく女にも「春」を売っていたので陰間といえば、男女どちらにも春を売る男ということになる。
なんといっても、陰間茶屋は室町時代には既にあって幕末近くの1860年代に廃止されている。
イヤイヤ、今の風俗よりも強力である。
こんなことを中学の授業で教えてもらっていたら、興味が湧いて読んでいたかもしれん。
LGBTなんぞ屁の河童、というか随分と前から堂々とこんな設定の本が売られ、ベストセラーになっている。
「たかだか200年前だろ」と思う人には源氏物語がある。
こちらは1000年前の平安時代、しかも女性作家、世界最古の長編小説と認められている。
凄いのは、BL(ボーイズラブ)有、という内容。
すでにこの時代から同性愛の設定が出ている。
なかなかオモシロイものである。
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