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執筆者の写真oryza63

敵意バリバリの奴が相手なら、やっぱり離れるしかない

話し合いができない、何かいうと猛烈に反発してこちらの意見を封じる、そのうち、ある事ない事言い出して、まるでこっちが悪いかのように言い触らす人というのが、あちこちにいます。


また、こういったことをする人の中には、怒りに任せて暴れる、殴りかかって来る、といった狂暴な人もいて、話などできるはずがない、近くにいるだけでも恐怖といった危険人物もいます。

こんなのが隣近所にいたらイヤだし、会社にいたら行きたくなくなるし、ましてやこんなのと一緒に暮らしていたらこの世の地獄です。

物事の考え方がオカシイ、一般とズレている人はいますが、こうなってくるとズレているなんていうレベルではありません。


見えるもの、聞こえて来るものといった、すべての事が自分の気に入る事か否か、自分の得になる事か否か、自分の味方か否かといったことだけで判断していると思って間違いないかもしれません。

入力されるデータの受け取り方に問題があるといえるでしょう。




物事の受け取り方、感じ方は人それぞれですが、この受け取り方、感じ方を認知といいます。

良かれと思ってやった行動で、相手に迷惑をかけた、相手が怒り出した、ということが普段の生活でもありますが、これが認知の違いといえます。

この受け取り方が偏っている、バイアスが掛かっていることを認知の歪みといいます。

偏っているといっても、統一された基準や標準がある訳ではなく、世間一般との比較になります。



自分だけは大丈夫と思い込んでしまう、正常性バイアス。

自分の都合の良い情報だけを選んで判断してしまう、確証バイアスなどが有名ですが、それと似たようなもので、自分への敵意の表れとして受け取ってしまう、敵意帰属バイアスというものがあります。


敵意帰属バイアスとは、相手の言動を、自分への「敵意」や「悪意」、哀れな人と見ていると受け止める傾向とでもいえるでしょうか。


ただ普通に話をしているだけなのに相手から「否定された」と感じる、相手はただ質問をしただけなのに「嫌味を言われた」と感じる、といった悪く言えば被害妄想のような感覚、捉え方をいいます。


知らない人がニコニコしてこちらを見た時、自分を見てバカにしている、みっともない恰好、センスの無い服装だと思って、笑っていると捉えることもあります。

自分が仕事をしている時、上司や同僚がそれをじっと見ているのは、間違えたり、失敗するのを待っている、期待して待っているから、と思ったりもします。


敵意帰属バイアスというのは、こんな風に、被害妄想的な受け止め方が根本にあるといえます。


こう言えるのですが、自分が被害者だといった思いよりも、相手が敵意を持って自分を攻撃してきた、という意識が強いのでそれに対して反撃する、反論する、力で対抗するといった行動が出やすいと言えます。



ここで一つテストをしてみましょう。

次の7つの質問に答えてみてください。

自分自身ではなく、あなたの夫や交際相手がこんな思いを持っている、ベースにこんな考え方を持っているか、だいたいでいいので思い返してみてください。


1.十分な根拠もないのに、他人が自分を利用する、危害を加える、だますという疑いをもつ。


2.友人などの誠実さや信頼を根拠なく疑い、それに心を奪われている。


3.情報をもらすと自分に不利に使われると考えているので、他人に秘密を打ち明けようとしない。


4.悪意のない言葉や出来事の中に、自分をけなす、脅す意味が隠されていると思い込む。


5.侮辱された、傷つけられた、軽蔑された感じると、恨みを抱き続け、相手を許さない。


6.自分の評判などに敏感に反応して、攻撃されていると感じ取り、キレて逆襲する。


7.何の根拠もないのに、配偶者や恋人の浮気を疑う。



これは、妄想性パーソナリティ障害の、本人テストで出て来る質問なんです。

この7つのうち、4つ以上があてはまると、妄想性パーソナリティ障害の可能性が高いと言われます。


本人ではないので、本当の思いは分からないでしょうが、一緒に暮らしていれば何となく彼等の思いが分かっているかと思います。


妄想とバイアスが掛かった思考は、何が原因で違うのか、何が起きているのか、といった深い事は考えないで、表面的にはこんな傾向や行動が出て来ると思ってください。

それに精神の疾患はその時々で、現れる症状も違うし、元になっているものも出たり隠れたりして見つけにくいから、分かりにくくなります。

研究対象として見るのでなければ、いろんなフレーバーが重なり合っている、程度に覚えていてください。



敵意帰属バイアスは、発達障害や精神疾患の人、普通の人でも弱っているときになりやすい傾向があります。


敵意帰属バイアスになりやすい人の特徴としては次の5つがあります。


1.自分に自信がない人

2.自己受容ができていない人

3.自己肯定感の低い人

4.自尊心を持っていない人

5.幸せを感じていない人


2の自己受容というのは、ありのままの自分を受け入れることです。

これができていない人は、いつも人から認めてもらう必要がある訳で、他人からの承認が必要なのということです。

つまり、承認欲求が強い人のことです。


それじゃー、周りに敵意帰属バイアスの人がいる時はどうするか、というと発達障害関連のサポートをする団体や医療系の解説書ではこう書かれています。


1.離れる

2.相手にしない

3.同じ土俵に立たない

4.あいまいにする


やっぱりこれに尽きるようです。

本当は叩き潰してやりたいんですけどね。


オカシナ相手からは、離れる、逃げる、近寄らない、というのが鉄則のようですが、これが一緒に暮らしている家族や夫婦だと、そうもいきません。

メンタルクリニックへ連れて行こうにも、当人が「自分は正常だ」と言い張っていたら、それも無理な話です。

困ったものですわ。




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