昔々は広告というと、電話帳やら雑誌やら新聞などで探偵の広告を見る機会があったが、この数十年でインターネットというのができて物凄く広範囲で広告を打てるようになった。
うちも同様で、ホームページを出したことで日本全国といっていいくらいから、依頼や相談が来るようになった。
さらには日本を飛び出して世界から来ている。
東京のはずれにある小さな探偵事務所であるが、なぜから世界のあちこちからも依頼や相談が来るのである。
一番最初はどこだったか?というと17~8年前にインドネシア。
そこから東南アジア、北米、南米、オセアニア、ヨーロッパと続いている。
ほとんどがメールなのだが、カナダとアメリカ、オーストラリアからは直接電話が来た。
どの人も日本人で駐在員家族とか、単身赴任とかであるが、現地居住という人もいる。
たまにその逆というのもあって、日本居住が長い外国人というケースもあった。
中国とフィリピンが南沙諸島の領有権問題で大騒ぎだった時に、中国人妻からの依頼でフィリピン女と不倫した日本人夫の調査というのが数件あった。
国は島の領有権で争い、妻は夫の領有権で争うという面白い構図であった。
YouTubeに投稿するようになったのは、以前のホームページがサーバークラッシュですべてのデータが吹っ飛んだことで、作り直すのが億劫になったことがキッカケである。
メンタル問題について出しているが、ここでもちゃんと探偵の仕事の依頼がくるのは不思議である。
さて、遠い地からの依頼はどんなものか?といえば日本国内での調査である。
つまり個人情報や個人の行動を調べるということになる。
懐かしい友達の行方、別れた家族の行方、勝手に帰国して音信不通になっている配偶者の行方といったものが多い。
情報調査とはいっても日本の現地へ行っての確認作業もあって、これもやはりあちこち行く事があった。
もちろん、単身赴任している夫から日本にいる妻の素行調査というのも何件かあった。
会社員の場合もあるが、自分が経営者ということで動けない人もいる。
非常に変わったものでは、留守宅の換気を頼んできた人や、家の周りの状況を写真で撮って送って欲しい、というものもあった。
行く事は無かったが、日本人のシニア不倫カップルで男性が出張することを怪しんでいた女性もいた。
アメリカ、ヨーロッパを定期的に回って2週間ほど滞在するのだが「そこが怪しい」「他の日本女と行っているかも」と心配していた。
相手は大手企業の重役だし、使う航空会社は決まっているしビジネスクラスなので、追跡したら予算オーバーである。
ということで毎回「成田」か「羽田」への尾行と出迎えでの確認だった。
成田か・・・・ずいぶん行ったな。
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