一人でウロついて尾行だの張込みだのをしていると「声」を掛けられる事もある。
昨日も話したように警察官からの職質もあるが、それ以外には「オネーちゃん」からのお誘いである。
お誘いといっても「営業」の声掛けである。
浮気調査などでウロつくといえばホテル街であろう。
こんな所をオッサンが一人でウロウロしていれば「それなり」の目的と思われて当然である。
そんな時すかさず声を掛けて来る。
若いのから、昔は若かったであろう女性などいろいろである。
「うっせーな」とか「邪魔だ」と一瞬思う気持ちもあるが、彼女等も稼がなくてはならんので必死である。
そうやって見るとバイタリティーもあり、営業熱心、仕事熱心な態度と見えるし「オレも頑張らなくては」と我を見返してしまう。
頭が下がる思いである。
声を掛けられるのはたいていが徒歩で行動中、車利用だと声なんか掛ける事ができない。
徒歩でホテル街を歩けば何かしら声を掛けられる。
都内でも地方でも似たようなものだ。
「ちょっと休憩」と思って自販機でコーヒーを買っている後ろから声を掛けられる事もある。
相手との間合いをとって歩いていたら声を掛けられた事もある。
「鵜の目鷹の目」で周囲を見ているのであろう。
地方へ車で行き、夜中にやっと終わって駐車場に戻ってきたら「そこで声掛け」というのもあった。
冬の寒い夜に声を掛けられると「マッチ売りの少女」を思い出してしまう。
取りあえず前を通る男に声を掛ける、これがビジネスチャンスの作り方である。
そう考えると、探偵なんぞはやたらと声を掛けて営業できないので不利な商売である。
さらにリピーターを作りにくいので毎回新規を追い続けるしかない。
しかも探偵は「欲求」を満足させるものでもないし・・・。
声を掛けられる度にそんなことを考えてしまう。
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