警察や自衛隊など治安関連の分野で、情報漏洩が起きて刑事事件となって当事者が逮捕されたりすと、その後どうなるか考えた事はあるだろうか?
訴追されなくても懲戒免職となり無職になる。
大方の人は「これから大変だね」などと言うだけであろう。
情報漏洩といってもその内容次第で、ここから他国のスカウト合戦が始まる事もある。
辞めてしまったら情報なんぞ引っ張り出せないが、その頭にはいろんな情報が詰まっている。
さらに知り合い等のルートもまだまだある。
その中には、国や組織に対して反感を持っている人物もいる。
反感というのは、政治的思想的なものではなく、「治安維持のための政策や国の考え方が甘いからボロボロになっている」という現実を見てきた人たちが持つ反感である。
何処の国でも情報漏洩やスパイ行為で捕まり免職となり放っぽり出される人間はいるが、そこにスカウトが来るのである。
役職や階級によって、数千万単位の年収を約束したり、ダミー企業を作ってその社長や役員としてのカバー(偽装)を用意してくれることもある。
そうやってどんどんスパイを集める。
だから本来は、公務員、特に公安職種での漏洩による懲戒免職では、本人の氏名・役職などは非公表にすべき重要事項である。
そこら辺が分かったら簡単に本人にアプローチできてしまう。
オレから見ると「公表するなんてバカじゃねーの」といったところである。
そうそうスパイといえば、中国に行く研究者や議員なども狙われる。
ハニートラップだろ、と思うかもしれないがそんなのではない。
例えば以前から使われている手口はこうだ。
研究者・議員・文学者など「これだ」と狙い続けた人間に、「本を書いてこっちで出版しませんか?」とアプローチする。
「日本で出した方がいいだろう」と思うのだが、あっちで出すと国が買い取ってくれる。
正しくは党本部である。
表向きは「現地で好評」ということになる。
そして印税というお金が入るのだが、これはワイロである。
日本で出版するよりも「確実」に売れて収入もかなり入るので、これは止められなくなる。
オイシイ話しである。
明らかにワイロだが、現地で好評の作家、研究者ということでベストセラー作家となる。
しかし、ここで既に「金で縛られている」のでいろいろ「融通を利く」ようになってくる。
無理を承知で頼んで来たり、半ば「脅し」で頼んでくる事もある。
だいたいが共産圏での話だが、いるでしょ?そんな人が。
あっちに行ったら人気作家になってしまい、帰ってきたらあっちの「代弁者」のようになっている人が。
分かりやすい人もいるが、分からないように話したり、相手国が有利になるように話を進める人もいる。
「あの人」とか「あの人」なんかは昔から「アレだ」等と言われている。
現地で長く仕事をしていた人、商社の社長とかも「こっちで本を出しませんか?」と誘われるクチである。
いろんな分野の人間、使えそうな人間、人脈が広かったりそれが利用できそうな人間、ターゲットは様々である。
あっち側の国だけではなく、いろんな国でいろんな手を使って仲間にする「お友達作り」が盛んである。
ワナを張ったり、落とし穴にブチ込んだり、いろいろである。
日本は積極的にワナに嵌める事はできないが、「お友達作り」はしている。
こういった話も凄く面白いのだが、オモシロイと思っているのはオレだけの様である。
「スパイなんかいる訳ないじゃん」と言っているのは「能天気なただのアホ人間」である。
情報を取るヤツ、利用価値のある人間を探すヤツ、いろいろ担当はあるのである。
塾の講師が人間を物色する担当だったり、町の医者がそれだったりもした。
学校の先生、大学のゼミの教授、もっと凄いのは町の食堂の大将だったり、飲み屋のオヤジが人材を探すリクルーターだったりもする。
美容師もいればタクシードライバーも手先だったりした。
みんなは「個人情報保護」などと言っているが、連中にとってはそんなもの取り放題、使い放題だったりするのである。
こういった話しはたくさんあるんだけど、誰も聞いて来ないしな~。
まったくの「無駄な知識」となっているのである、悲しいもんだ。
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