関東の南部地域に埋蔵されている「天然ガス」のガス田である。
地下に天然ガスが埋まっている、しかも相当な量、そして成分は都市ガスと同じである。
だったら普通に使えるじゃん、となるが、まったくその通り。
戦前は採掘して、これを軍や民間にガソリンや航空燃料として供給していた。
ただし、この天然ガスは「地下水」に溶け込んでいるので、地下水を汲み上げて分離させて使う。
このガス田があまり知られなくなったのもこれが原因で、地下水くみ上げで地盤沈下があちこちで起きたからである。
関東南部、東京、千葉、茨城、埼玉、神奈川といった地域の地下水で天然ガスが混ざったものがる。
「ほー、そりゃ凄い」と思うが、時々爆発事故が起きている。
千葉県にいたっては、地表から噴き出している所もあるだに聞く。
茂原市辺りはその中心と言える。
都内でも噴き出して爆発しているし、けっこう有名なのが2008年に渋谷のスーパー銭湯でガス爆発が起きて3人死亡というのがあってが、これも南関東ガス田の天然ガスである。
「地下水に溶け込んでいるので、汲み上げて分離する」とはいったが、地下から地上へ上昇する段階で圧力が下がるので「自然分離」する。
だから、ガスがあちこちに溜まってしまい、時々爆発するのである。
水に溶け込んでいるのか、それともメタンハイドレートからなのか、と言われているが巷ではトンと話題にならない。
そんなものより「明日のデート」「今日の晩飯のおかず」の方が皆重要なのであろう。
昔から地下から噴き出す原油や石油を「燃える水」と言っていたが、地下からガスが噴き出る、「燃える気」が出て来る土地のことを
「土気(とけ)」と言ってきたそうだ。
まるっきり昔の「山武郡土気町」、今の千葉県千葉市緑区の一部である、JR外房線の駅名でもある。
確か茂原市は、この天然ガスを家庭に供給しているので、ガス代が全国平均より随分と安くなっているはずだ。
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