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執筆者の写真oryza63

北海道のクマ対策で猟友会との問題

これは猟友会が日当の安さに怒って手を引く、ということになってきた。

出動して日当が出るとはいっても「1万数千円」というアルバイトの日当のような額だし、それで本業を休まなくてはならない。

さらに、射殺して移動させて解体処分して、という作業も含めて日当1万数千円となると無理だ。


ここバカな連中が警察を使え、自衛隊を使えと言い出しているが、頭に脳みそ入っているのかと思ってしまう。

そもそも警官の拳銃なんてクマにとってみればオモチャのようなものだし、猟銃と比べても弾の威力が段違い。

さらに有効射程距離も拳銃だと数メートルから十数メートルだ、こんな距離でクマと対峙したら恐ろしくで動けん。

クマの走る速度は時速50キロにはなるので、数十メートルは確保しないといけない。

これだ拳銃は無理である。


では、自衛隊かというとこちらも難しい。

やはり弾が違うのもある。

軍用だとフルメタルジャケット(完全被甲弾)といって、貫通力を高め体内に残留しない弾を使うのが世界共通というかハーグ陸戦条約で決まっている。


弾が貫通すると人の場合、致命傷となっていても動くそうで、反撃もしてくる。

これがクマだとやはり怖い。

それに火薬量も多く、威力が大きいからそうそう簡単に発砲もできない。

それに免許や法律の問題もあるから無理だろうな。


猟師と警察官、自衛官は鉄砲撃つから同じようなものだろうと、思うかもしれないが使う銃も弾も、その使い方も違うのである。

ため池で魚を釣るのがうまいから、カツオ漁船でも活躍できるだろう、というのと同じかもしれん。


それにそもそも、猟師も警官も自衛官も銃の射撃訓練の回数が少なかろう。

警察官だと年間で数十発くらいじゃないか?

自衛官は多いが、それでも年間の「何千発」ということはない。


銃にしても何にしても、その回数が多い程「慣れ」てくる。

だから海外だと撃つ回数、弾の数を重視している。

軍隊でも特殊部隊となると1日当たり、一人数千発から1万発となってくる。

1発平均80円と考えても10万円~100万円である、それも1人当たり。

これが部隊となると推して知るべしの金額だし、年間だと軽く数百億は弾代に消える。


それを考えたらクマ対策費は値上げしてもいいだろうが、役所は一回決まった事を変更するのが厄介なシステムになっている。

役所内部にも「今まで通り」を推進する職員がいるし、役所がOKと思っても議員が反対するし、圧力団体のような連中がワッサワッサと集まってエライことにもなる。

まぁ、それが専門、それで飯食っているプロ団体もおるがな。


さぁ、どうなる北海道。



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