余りにも有名な名前だが、この小説を読んだことはあるだろうか?
作者はメアリー・シェリー(女性)である。
発表当時の年齢は21歳くらいである。
SFの先駆者、創始者とも呼ばれている。
作品名は正式には「フランケンシュタインあるいは現代のプロメテウス」。
フランケンシュタインという男が「理想の人間」を作りたくなり、墓を暴いて死体を集め、それを繋ぎ合わせ怪物を作り出す。
出来上がった怪物は「優れた体力と人間の心」を持っている、という話である。
怪物には名前は無いままである。
理想の人間として作り出されたが、当事者である怪物自身は、その醜悪な顔のため誰も近寄らず孤独となり、さらに自分の存在に悩みフランケンシュタインに「もう一体の女性を作ってくれれば人前に現れない」と要求するが拒否されたことで復讐を始める。
怪物は人間の言葉を短期間で習得するほど知能が高く、さらに人間の感情も持ち合わせていることが孤立や孤独を増していく。
最後は怪物が自分の心情を語り北極へと向かうところで終わる。
タイトルの「フランケンシュタインあるいは現代のプロメテウス」についだが、プロメテウスはギリシャ神話に出てくる神で、天界の「火」を盗んで人間に与えたと言われる。
また、人間を作り出した神でもある。
怪物を作り出したフランケンシュタインを神話の神に引っかけているのである。
それにしてもメアリー・シェリー、凄い小説を作り出したものである。
多くの人が持つフランケンシュタインのイメージは小説とは大違いである。
完全に間違っていて、酷い扱いである。
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