ネットニュースを見ていたら京都・東山区蹴上(けあげ)にある蹴上インクラインの桜が満開という記事があった。
それを見て「おぉー」と思った。
このインクラインの下には人が通るトンネルがあって、強度を増すためにレンガがらせん状に積まれている。
このトンネルの事を「ねじりまんぽ」というのである。
明治大正期に多く作られたもので、コンクリートが無い時代、強度を保つための工夫として出てきたアイデアである。
らせん状というのがミソで、中に入ってみるとトンネル入り口から出口方向へ向かって、大きな螺旋を描いているのが分かる。
インクラインというのは、簡単にいえば傾斜地に作られた鉄道線路で、ケーブルカーに似たモノと思えばいいだろう。
時として重量物が通るので、下のトンネルに強度を持たせないと潰れてしまう。
それを補うものであった。
で、蹴上の「ねじりまんぽ」はだいぶ以前に知って興味を持っていたのだが、京都ということで行く機会がなかく、たまたま仕事で「蹴上」へ行ったのでついでに見てきた。
パッと見は「人専用のただのトンネル」だが、壁を見るとレンガ積みで味がある。
土木遺構というか遺産としても有名である。
インクラインといえば、富山県の黒部第四発電所への観光ルートにも「黒部インクライン」がある。
こちらは物資や資材などを運ぶもので、25トンまで詰める乗り物がある。
行った事はないが、動画などで見ても迫力十分だ。
斜坑を20分くらい昇るのだが、垂直方向でみると800mくらいあるらしい。
トンネルではないが「螺旋状」だと、福島県会津若松にある「さざえ堂」も有名だ。
4層建てだか5層だったか忘れたが、上りと下りの階段が別々になっていて、それが螺旋状に付いている。
まるでDNAの「二重螺旋構造」そのものである。
「ねじりまんぽ」と「さざえ堂」の写真を挙げておこう。
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